New York事情「今」174
■日本の漫画コンテンツ市場は約5,000億円だが、米国でのピークは2007年の210億円で、2008年には175億円と減少傾向にある。ちなみに北米の出版市場は約20兆円。
■ヤンキーズのマンハッタンでの優勝パレードは「ティッカー・テープ・パレード」と言われているが、株の取引で使われていた紙テープを細かく刻んで紙吹雪に使ったことから命名されている。現在は、シュレッダーされた紙が主に使われている。
■メトロポリタン美術館にて開催されていた「侍アート展」もいよいよ1月10日で終了となるが、上杉謙信が所蔵していた国宝の刀や、織田信長が豊臣秀吉に与えたといわれる陣羽織など、日本でも滅多に見られない門外不出の国宝が展示されていた。
■ココナッツ・ウォーターが人気である。ウォーターといってもココナッツの果汁飲料。疲労回復に有効なカリウムの含有量がトマトやバナナよりも多く、ブラジルではサッカーの選手がスポーツ飲料として飲んでいる。2年
前からスポーツジムやヨガ教室で売り始めたのがきっかけで、今では大手飲料メーカーが参入しており熱い戦いを繰り広げている。ブランドとしては「ONE」「ZICO」「VITA Coco(Nature’s Sports Drink)」など。
■145 Orchard StreetにMastiha Shop(マスティカ・ショップ)がオープンした。マスティカとはギリシャのキオス島に生育する小柄な2~3mのレンティスカスの木から採れる樹液の結晶である。色は黄色で生姜の風味がする。口臭を改善、歯を白くするなどからガムや歯磨きの原料として使われているが、抗酸化剤としてバクテリアを殺す力もあるとのことで、化粧品や食品にも使われるようになってきている。
■New Yorkは禅への関心は古くから高く、New York州にはいくつかの禅寺が点在している。ManhattanのUpper Eastにも、1968年の創設された禅道場「正法寺」があり、毎週火曜日には「Public Night Introduction to Zen Class」が開催されている。
■トム・ルソッテイ(31歳)が次々と開発しているスポーツ「アート・スポーツ」はスポーツの概念超えた「作品」で、開発目的は参加者に作品を十分楽しんでもらうことだ。
■日本生まれの寿司はもはや世界中の大都市では店舗が無いところはないほどだが、どうもその実態は日
本人抜きでメニューのディファクト・スタンダードが作られてしまっている。どいうことかと言うと、アメリカの大都市での上位トップ5の寿司注文は、①スパイシー・ツナロール、②スパイダーロール、③ドラゴンロール、④キャタピラーロール、⑤レインボーロールといったメニューで、70年代に考案された「キャルフォルニアロール」はすでにマイナーなメニューになってしまっているのだ。
■日本のお盆のように、アメリカ人が実家に戻るため国民の多くが都会から田舎に大移動するThanksgiving Day休暇の実態が調査会社のIpsosから発表された。79%の人がこの時期、あえて旅行をしないとの回答(昨年は78%)、旅行をすると回答した30%の人たちも、不況のせいか「ホテルの代わりに友人・親戚宅に宿泊する(22%)」、「飛行機を利用せず、車を利用する(17%)」といった節約ぶりの実態数字が出ている。